『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』は、ネット炎上や誹謗中傷など、現代ならではのトラブルを法律の視点から描いた社会派漫画です。相談者と向き合うのは、一見すると他人の悩みにあまり興味がなさそうな弁護士・保田理。タイトルにもある「しょせん他人事ですから」という独特の距離感を持ちながら、依頼された問題を現実的に解決していきます。
SNSへの何気ない書き込み、匿名での悪口、個人情報の拡散など、普段インターネットを使っている人なら決して無関係とは言い切れない題材が登場するのが特徴です。ネット上の出来事が現実の生活にどのような影響を与えるのか、そして被害を受けたときに法律で何ができるのかが物語を通して描かれます。
『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』の魅力とは?
この作品の大きな魅力は、インターネットで起こる身近な問題を扱っているところです。誹謗中傷や炎上はニュースでも頻繁に目にしますが、実際に被害者になった場合、投稿者を特定するために何をするのか、どれほど時間や費用が必要なのかまで知っている人は多くありません。
物語では、そうした問題を弁護士の仕事を通して具体的に描いていきます。法律に相談すればすぐにすべて解決するわけではなく、依頼する側にも覚悟や負担が必要になる。その現実的な部分まで見せることで、単なる勧善懲悪の物語とは違った読み応えが生まれています。
そして面白いのが、主人公・保田のスタンスです。相談者に感情移入して一緒に怒るような熱血弁護士ではなく、あくまで一定の距離を保ちながら仕事として問題へ向き合います。一見冷たく感じられる言動もありますが、その距離感があるからこそ感情に流されず、依頼人が置かれている状況を現実的に整理していきます。
ここからは、そんな『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』のように、法律や犯罪、ネット社会、現代社会の問題を題材にした漫画が好きな人におすすめしたい5作品を紹介します。
おすすめの作品を詳しく紹介
1.『九条の大罪』
弁護士・九条間人を主人公に、犯罪や裏社会に関わるさまざまな依頼人を描いた真鍋昌平先生の社会派漫画です。九条のもとには半グレや前科者など、一筋縄ではいかない人物たちが訪れます。
同じ弁護士漫画でも、『しょせん他人事ですから』とは扱う世界がかなり違います。しかし、感情的な「正義」だけで事件を解決するのではなく、法律という現実のルールを使って依頼人と向き合うところには共通した面白さがあります。
法律上の正しさと、人間が感じる正しさが必ずしも一致しないところも見どころです。『しょせん他人事ですから』を読んで弁護士の仕事そのものに興味を持った人や、さらにダークな法律漫画を読みたい人には特におすすめです。『九条の大罪』の記事とも内部リンクで自然につなげられます。

2.『クロサギ』
詐欺によって家族を失った黒崎が、詐欺師だけを狙う「クロサギ」となり、さまざまな詐欺師を追い詰めていく漫画です。振り込め詐欺や投資詐欺など、社会の仕組みや人間心理を利用したさまざまな犯罪が登場します。
法律や制度を知っている側が、知らない人間を利用する怖さが描かれているのが特徴です。「自分は騙されない」と思っている人でも、状況次第では被害者になり得ることが伝わってきます。
『しょせん他人事ですから』の、誰にでも起こる可能性があるトラブルを題材にしているところが好きな人には相性のいい作品です。ネットトラブルとは違った角度から、現代社会に潜む危険や、それに対抗するための知識を楽しめます。
3.『闇金ウシジマくん』
闇金融「カウカウファイナンス」の社長・丑嶋馨と、そこへ金を借りに訪れる債務者たちを描いた真鍋昌平先生の漫画です。借金を入口に、ギャンブルや浪費、依存、見栄などによって人生を崩していく人々の姿が生々しく描かれます。
題材は大きく異なりますが、「自分には関係ない」と思っていた問題が、ちょっとしたきっかけから生活を壊していく怖さは『しょせん他人事ですから』にも通じます。社会問題を単なる知識として説明するのではなく、そこに巻き込まれた人間の生活を描くことで現実味を持たせているところも共通しています。
『しょせん他人事ですから』の社会問題を扱うリアルな部分が好きだった人にはおすすめです。より重く、裏社会まで踏み込んだ人間ドラマを読みたい人に向いています。

4.『予告犯』
新聞紙で顔を隠した謎の人物がインターネット上へ犯罪予告動画を投稿し、その内容を実行していくところから始まる筒井哲也先生のサスペンス漫画です。警察が犯人を追う一方で、事件の背景にある社会問題や彼らが行動を起こした理由が徐々に明らかになります。
インターネットによって情報が瞬時に広まり、多くの人がそれに反応する現代社会そのものが物語の重要な要素になっています。ネット上では断片的な情報だけで人が評価され、世論が一気に動いてしまう怖さも描かれます。
『しょせん他人事ですから』でSNSやネット社会を題材にしたエピソードが特に面白かった人にはおすすめです。法律漫画ではありませんが、ネットと現実社会が切り離せなくなった時代の怖さを、犯罪サスペンスとして味わえます。
5.『健康で文化的な最低限度の生活』
新人ケースワーカーの義経えみるが、生活保護を担当する部署でさまざまな事情を抱えた人々と向き合っていく社会派漫画です。貧困、病気、家庭問題など、一つの制度だけでは簡単に解決できない問題が描かれます。
弁護士を扱った作品ではありませんが、社会制度を必要とする人と、それを仕事として支える側の両方を描いているところが特徴です。支援する側にもできることとできないことがあり、善意だけでは解決できない現実が丁寧に描かれています。
『しょせん他人事ですから』で、専門家が相談者と一定の距離を保ちながら現実的な解決策を探していくところが好きだった人には特におすすめです。法律だけでなく、社会の仕組みを漫画を通して知りたい人にも向いています。
まとめ
『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』が好きな人には、弁護士が登場する漫画だけでなく、ネットトラブルや犯罪、貧困など、現代社会で実際に起こり得る問題を扱った作品がおすすめです。
法律の世界をよりダークな方向から読みたいなら『九条の大罪』、詐欺と社会の仕組みを描いた作品なら『クロサギ』。人間がお金によって追い詰められる怖さまで踏み込みたいなら『闇金ウシジマくん』も相性のいい作品です。
ネット社会そのものを題材にしたサスペンスなら『予告犯』、社会制度とそこに関わる人々をじっくり描いた作品なら『健康で文化的な最低限度の生活』もおすすめです。どれも「自分には関係ない」と思っていた問題を身近に感じさせてくれる作品なので、『しょせん他人事ですから』に似てる漫画を探している人は、気になる作品からぜひ読んでみてください。

