『左ききのエレン』が好きな人におすすめの漫画5選【広告・創作・才能】

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『左ききのエレン』は、かっぴー原作、nifuni漫画によるクリエイター群像劇です。物語の中心となるのは、大手広告代理店でデザイナーとして働く朝倉光一と、圧倒的な芸術的才能を持つ画家・山岸エレンです。

光一は努力も情熱もある優秀なデザイナーですが、自分が本物の「天才」ではないことをどこかで理解しています。一方のエレンは、他人には到底まねできない才能を持ちながら、その才能ゆえに周囲とうまく関われず、孤独を抱えて生きています。

高校時代に出会った二人は、それぞれ別の道へ進んでも互いを強く意識し続けます。広告業界で何者かになろうともがく光一と、世界のアートシーンで自分の表現を追い求めるエレン。才能がある人と、才能に憧れる人の両方から「クリエイターとして生きること」を描いた作品です。

『左ききのエレン』の魅力とは?

『左ききのエレン』を象徴するのが、「天才になれなかった全ての人へ」という言葉です。光一は何もできない凡人ではありません。むしろ周囲から見れば十分に優秀で、広告の仕事にも本気で向き合っています。それでも、エレンのような圧倒的な才能を目の当たりにすると、自分には決定的に足りないものがあると感じてしまいます。

この「そこそこできるからこそ、自分の限界まで見えてしまう」という苦しさが非常にリアルです。努力すれば必ず一番になれるわけではない。それでも仕事を続け、アイデアを考え、誰かと競争しなければならない。社会人になった光一の姿には、クリエイター以外の仕事をしている人にも重なるものがあります。

一方のエレンも、天才だから幸せというわけではありません。自分にしか見えていないものがあるからこそ、他人から理解されない。周囲から才能を求められ続けることで、「自分が作りたいもの」と「天才として期待されるもの」の間で苦しみます。

つまり本作では、凡人にも天才にもそれぞれ地獄があります。「才能があれば全部うまくいく」という幻想を壊しながら、それでも創作することをやめられない人々の姿を描いているのが大きな魅力です。

広告代理店の仕事がかなり具体的に描かれるのも面白いところです。デザイナーだけでなく、コピーライター、営業、クリエイティブディレクターなど、多くの人間が一つの広告を作ります。良いアイデアだけでは仕事にならず、予算、クライアント、締め切り、社内政治など現実的な問題も絡んできます。

そのため『左ききのエレン』は、単純な芸術漫画ではありません。「良いものを作ること」と「仕事として結果を出すこと」は同じなのか。誰のために作るのか。自分の名前が残らない仕事に人生を懸けられるのか。働くクリエイターならではの葛藤が次々と現れます。

さらに光一やエレンだけでなく、柳一、神谷雄介、加藤さゆり、岸あやのなど、周囲の人物にもそれぞれ才能と人生があります。誰かにとっての天才が、別の場所では敗者になることもある。人物が増えるほど「才能」という言葉を一つの尺度だけでは測れなくなっていきます。

そして物語終盤では、クリエイターにとって極めて現代的な存在であるAIまで登場します。2026年を舞台にした最終章では、広告を高速で生み出すAIクリエイターを相手に、人間のクリエイティブは何を武器にできるのかという問題へ踏み込みます。

リメイク版『左ききのエレン』は「少年ジャンプ+」で連載され、2026年9月4日発売の第26巻で完結。2019年には神尾楓珠と池田エライザ主演でテレビドラマ化され、さらに2026年4月からはテレビアニメも放送されました。

ここからは、『左ききのエレン』のように、才能への憧れと嫉妬、何かを作る仕事、挫折しても創作から離れられない人々、そして「自分は何者になれるのか」と悩むクリエイターを描いた漫画を中心に5作品紹介します。

おすすめの作品を詳しく紹介

1.『ブルーピリオド』

山口つばさによる美術漫画です。成績も良く、友人関係にもそれなりに恵まれていた高校生・矢口八虎は、ある日一枚の絵に心を奪われたことで、美術の世界へ本気で飛び込んでいきます。

しかし美術は「好きだから描けばいい」という世界ではありません。技術、受験、評価、才能の差など、八虎は努力だけでは簡単に埋められない壁と何度もぶつかります。周囲には幼いころから絵を描いてきた人や、自分にはない感覚を持つ人もいます。

『左ききのエレン』で、才能を持つ人間を見たときの焦りや、「努力しているのに自分は天才ではない」と感じる苦しさに共感した人には特におすすめです。それでも作ることをやめられない人間の熱さがあります。

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2.『アオイホノオ』

島本和彦による、1980年代の大阪芸術大学を舞台にした創作青春コメディです。漫画家を目指す焔モユルは、自分にはかなり才能があると思いながら学生生活を送っています。

ところが周囲には、後にアニメや映像の世界で活躍していく強烈な才能の持ち主たちが存在します。他人の作品を見て「自分のほうができる」と思った直後に、その圧倒的な才能へ打ちのめされる。自信と嫉妬と劣等感がものすごい勢いで行き来します。

『左ききのエレン』で、光一がエレンの才能を認めながらも「自分だって何者かになりたい」とあがき続ける姿が好きだった人におすすめです。テイストはかなりコメディ寄りですが、創作者特有の嫉妬や焦りは驚くほど生々しく描かれています。

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3.『バクマン。』

大場つぐみ原作、小畑健作画による漫画家漫画です。中学生の真城最高と高木秋人がコンビを組み、「週刊少年ジャンプ」での連載とアニメ化を目標に漫画家を目指します。

漫画を描くだけでなく、編集者との打ち合わせ、アンケート順位、連載会議、ライバル作品との競争など、プロとして作品を世に出すための仕組みまで描かれるのが特徴です。

『左ききのエレン』で、クリエイティブを芸術だけではなく「仕事」として描く部分が好きだった人におすすめです。どれだけ良い作品を作ったつもりでも、結果を出さなければ終わる。才能、努力、運、仲間のすべてが必要になる厳しい世界を楽しめます。

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4.『映像研には手を出すな!』

大童澄瞳による、女子高校生たちのアニメーション制作を描いた漫画です。設定を考えることが大好きな浅草みどり、アニメーターを目指す水崎ツバメ、そして予算や交渉を担当する金森さやかが集まり、自分たちの映像作品を作り始めます。

頭の中ならどんな作品でも作れます。しかし実際に完成させようとすれば、時間も予算も技術も足りません。三人は理想を捨てるのではなく、限られた条件の中でどうすれば一番面白い映像になるのかを考え続けます。

『左ききのエレン』で、広告制作におけるアイデアと現実のせめぎ合いや、一人の天才だけでは作品は完成しないという部分が好きだった人におすすめです。異なる才能を持った人たちが集まることで、個人では作れなかったものが生まれる楽しさがあります。

5.『これ描いて死ね』

とよ田みのるによる、漫画を描く高校生たちの青春漫画です。漫画を読むことが大好きな高校生・安海相は、ある出来事をきっかけに、自分自身でも漫画を描くようになります。

最初から才能を証明するために描くのではなく、「漫画が好きだから自分も作ってみたい」という衝動から始まるのが魅力です。しかし実際に作り始めれば、思ったように描けない悔しさや、他人の作品と比較してしまう苦しさも生まれます。

『左ききのエレン』を読んで、「才能があるかどうか分からなくても、それでも作ることには意味がある」と感じた人におすすめです。創作の厳しさを描きながら、それ以上に何かを作ることの楽しさを思い出させてくれます。

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まとめ

『左ききのエレン』は、かっぴー原作、nifuni漫画によるクリエイター群像劇です。天才ではないことに苦しみながら広告デザイナーとして何者かになろうとする朝倉光一と、圧倒的な才能を持ちながら孤独を抱える画家・山岸エレンを中心に、創作の世界で生きる人々を描いています。

才能と努力の差に苦しむ物語なら『ブルーピリオド』、他人の才能への嫉妬まで笑いと熱量で描く『アオイホノオ』がおすすめです。クリエイティブを仕事として描く『バクマン。』、チームで作品を完成させる『映像研には手を出すな!』、純粋に「作りたい」という気持ちへ戻れる『これ描いて死ね』も相性抜群です。

全員が山岸エレンのような天才になれるわけではありません。それでも、才能がないかもしれないという理由だけで何かを作ることを諦める必要もない。『左ききのエレン』で、何度敗れても「何者かになりたい」と仕事へ戻っていく光一たちの姿に胸をえぐられた人なら、今回紹介した5作品にも創作を続ける人間の苦しさと熱さが待っています。

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