『フールナイト』が好きな人におすすめしたい漫画を5作品紹介します。
太陽の光がほとんど届かなくなった世界、人間を植物へ変える「転花」という技術、そして厳しい社会の中で生きる人々を描く『フールナイト』。
今回は「ディストピア」「終末世界」「独特なSF設定」「生と死」「静かで不穏な世界観」といった魅力から、『フールナイト』を楽しめた人におすすめしたい漫画を5作品選びました。
『フールナイト』の魅力とは?
『フールナイト』は、安田佳澄によるディストピアSF・ヒューマンドラマです。
舞台は、分厚い雲によって太陽の光が遮られてから100年が経過した未来。ほとんどの植物が枯れ、人類は深刻な酸素不足に陥っています。
そんな世界で生まれたのが、死期の近い人間へ種を埋め込み、その肉体を植物へ変える「転花」という技術です。
主人公の神谷トーシローは貧困に苦しみながら生活しており、自らも転花することで人生を変えようと考えます。
しかし『フールナイト』の面白さは、奇抜な未来技術を描くだけではありません。
「人間として生きるとは何なのか」「苦しい人生でも生き続けることに意味はあるのか」といった問いが、転花というSF設定を通して描かれていきます。
暗く閉塞感のある世界でありながら、そこに生きる人々の感情や小さな希望が丁寧に描かれているのも魅力。独特な世界を眺めるだけではなく、その社会で生きる人間そのものを読みたくなる作品です。
おすすめの作品を詳しく紹介
1.『天国大魔境』
崩壊した世界の謎を追っていくSFが好きなら、『天国大魔境』がおすすめです。
文明が崩壊した日本を旅するマルとキルコ。そして壁に囲まれた施設で暮らす子どもたち。二つの物語が並行して描かれながら、世界に隠された謎が少しずつ見えてきます。
廃墟となった街や異形の存在など不穏な要素がありながら、その世界で暮らす人々の日常もしっかり描かれているのが特徴です。
『フールナイト』のように、最初から世界のすべてを説明するのではなく、「この世界で何が起きたのか」を読みながら考えていくSFが好きな人には特におすすめです。

2.『少女終末旅行』
終末世界の静かな空気感が好きなら、『少女終末旅行』がおすすめです。
文明が崩壊し、人間の姿がほとんど見えなくなった巨大都市を、チトとユーリという二人の少女が旅していきます。
食料を探したり、残された機械を眺めたりしながら進んでいく物語は非常に静か。それでも、何もなくなった世界だからこそ「生きること」について考えさせられる瞬間があります。
『フールナイト』の暗い世界の中にある穏やかな時間や、過酷な環境でも生き続ける人間の姿に惹かれた人なら楽しみやすい作品です。
3.『宝石の国』
人間とは異なる存在を通して「生きること」や「自分とは何か」を描く作品が好きなら、『宝石の国』がおすすめです。
遠い未来を舞台に、宝石の身体を持つ者たちと、彼らをさらおうとする月人との戦いが描かれます。
幻想的な世界観から始まりますが、物語が進むにつれて主人公フォスの身体や考え方は大きく変化していきます。
肉体が変わっても同じ存在と言えるのか。自分を構成するものが失われていったとき、どこまでが「自分」なのか。
人間が植物へ変わる「転花」を通して人間性を問いかける『フールナイト』が好きな人なら、こちらのテーマにも惹かれるはずです。
4.『人形の国』
過酷な環境で生きる人類を描いたSFが読みたいなら、『人形の国』がおすすめです。
舞台となるのは、巨大な人工天体「アポシムズ」。極寒の地表で暮らす人々は、限られた環境の中で生き延びています。
奇病や特殊な身体、巨大な人工世界など、物語には独自のSF設定が次々と登場します。
設定そのものの面白さはもちろん、その環境によって人間の暮らしや価値観まで変化しているところも魅力です。
『フールナイト』で、環境の変化によって人類が新しい生存方法を選ばざるを得なくなった世界設定に惹かれた人におすすめです。
5.『ヨコハマ買い出し紀行』
終わりへ向かっていく世界を静かに描いた作品が好きなら、『ヨコハマ買い出し紀行』がおすすめです。
海面上昇によって少しずつ姿を変えていく未来の日本を舞台に、ロボットのアルファが喫茶店を営みながら暮らす日々を描きます。
大きな事件が次々と起こる作品ではなく、コーヒーを飲んだり、景色を眺めたり、人と出会ったりする時間がゆっくりと流れていきます。
世界は確実に変化しているのに、人々はその中で日常を続けています。
『フールナイト』のディストピア的な部分とはかなり雰囲気が異なりますが、「変わってしまった世界で、それでも人はどう生きるのか」というテーマを別の角度から楽しめる作品です。
まとめ
『フールナイト』が好きな人には、独特な未来社会や終末世界を舞台にしながら、人間の生き方そのものを描いたSF漫画がおすすめです。
世界の謎を追うなら『天国大魔境』、静かな終末世界なら『少女終末旅行』、存在や身体の変化を描く作品なら『宝石の国』、過酷な未来社会なら『人形の国』、終わりゆく世界の日常なら『ヨコハマ買い出し紀行』が特におすすめです。
どの作品も単に「未来の世界」を描くだけではなく、その環境で生きる人々の価値観や、生きることの意味まで描いているところが魅力です。
『フールナイト』の「転花」という独特な設定や、暗い世界の中で人々が生きようとする姿に惹かれた人は、ぜひ気になる作品から読んでみてください。

