『サチ録~サチの黙示録~』が好きな人におすすめの漫画5選【天使・悪魔・ホームコメディ】

ギャグ

『サチ録~サチの黙示録~』は、茶んたによるホームコメディ漫画です。物語の始まりは、人類の存亡そのものを決める「人間神判」。天使と悪魔が一人の人間を観察し、その人物が善か悪かを判断することで、人類を存続させるか滅ぼすかを決めるという、とんでもなく重大な審判が行われます。

そんな全人類の代表として選ばれてしまったのが、わずか6歳の小学生・上野サチです。ところがサチは、人類の未来を託すにはあまりにも自由奔放。口は悪い、遠慮はない、大人相手でも容赦しないという強烈な“クソガキ”でした。

サチを審査するためにやって来たのが、天使代表のランと悪魔代表のボロス。こうして「人類を審判する天使と悪魔」と「審判される小学生」という奇妙すぎる3人の共同生活が始まります。

設定だけを見ると人類滅亡を懸けた壮大なファンタジーですが、実際に繰り広げられるのは運動会、学校行事、風邪、お出かけといった妙に庶民的な日常ばかり。世界の命運と小学生の日常との落差を笑いに変えながら、いつしか3人が本当の家族のようになっていくのが『サチ録』の魅力です。

『サチ録~サチの黙示録~』の魅力とは?

まず面白いのが、「全人類の代表がなぜこの子なんだ」と思わず言いたくなるサチのキャラクターです。天使や悪魔を前にしてもまったく物怖じせず、自分の欲望に忠実。大人びたところがあるかと思えば、やっぱり6歳らしい子どもでもあります。

ランとボロスは、そんなサチの行動を観察して人間が善なのか悪なのかを判断しなければなりません。しかしサチと一緒に暮らしているうちに、審判する側だった二人まで彼女の日常へどんどん巻き込まれていきます。

天使だから必ず善良で、悪魔だから必ず邪悪という単純な関係ではないのも本作らしいところです。それぞれ常識や価値観が違うため、サチを挟んで起こる会話はとにかく予測不能。人間界の当たり前を知らない二人と、そんな二人を振り回すサチの掛け合いが作品の大きな笑いになっています。

一方で、読み進めるほど重要になってくるのが「家族」の要素です。当初はあくまで人間神判のために一緒にいたサチ、ラン、ボロス。しかし学校へ行き、食卓を囲み、くだらないことで騒ぎ、困ったときには助け合ううちに、3人の間には役割を越えたつながりが生まれていきます。

だからこそ、普段のギャグが積み重なったあとのシリアスな場面が効いてきます。いつもなら何でも笑いにしてしまう3人が離れなければならないかもしれない。そんな展開になると、「この変な共同生活をずっと見ていたい」と思っていた読者側にも寂しさが押し寄せます。

また、世界を救うための特別な戦いや壮大な冒険より、「今日を楽しく過ごすこと」に価値を置いているのも魅力です。運動会を本気で楽しむ、風邪をひいた誰かを心配する、誕生日を祝う。神や悪魔から見れば小さな出来事でも、人間にとってはそういう日々こそ大切なのだということが、物語を通して自然に伝わってきます。

サチ以外にも個性的な人物が次々と登場し、話が進むほど世界はにぎやかになっていきます。それでも中心にあるのは、サチとランとボロスが暮らす上野家。壮大な設定から始まったはずなのに、最終的には「家へ帰る」ということに大きな意味を感じさせる構成も印象的です。

『サチ録~サチの黙示録~』は「少年ジャンプ+」で連載され、全48話・コミックス全5巻で完結。最終第5巻は2025年7月4日に発売されました。短めのシリーズなので、テンポのいいギャグと最後まできれいにまとまった物語を一気に楽しみたい人にもおすすめです。

ここからは、『サチ録』のように、壮大な設定なのにやっていることは妙に日常的、クセの強いキャラクターたちによる共同生活、笑えるのに最後には家族や仲間とのつながりが心に残る漫画を中心に5作品紹介します。

おすすめの作品を詳しく紹介

1.『SPY×FAMILY』

遠藤達哉による、スパイ、殺し屋、超能力者が偽装家族として暮らすホームコメディです。凄腕スパイ・黄昏は任務のため、精神科医ロイド・フォージャーとして家族を作ることになります。

娘として迎えたアーニャは人の心を読める超能力者、妻となったヨルは凄腕の殺し屋。しかし3人は互いの本当の正体をほとんど知らないまま、フォージャー家として暮らしていきます。

『サチ録』で、世界規模の重大な使命を背負った人物たちが、学校行事や食事といった普通の日常に全力で取り組むギャップが好きだった人には特におすすめです。最初は目的のために作られた関係が、少しずつ本当の家族のようになっていくところにも共通する魅力があります。

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2.『姫様“拷問”の時間です』

春原ロビンソン原作、ひらけい作画によるファンタジーコメディです。人類と魔王軍が争う世界で囚われの身となった王国の姫に、魔王軍による恐ろしい「拷問」が始まります。

ところが用意されるのは、焼きたてのトースト、おいしいラーメン、ゲーム、遊びといった誘惑ばかり。姫は毎回あっさりと誘惑に負け、王国の秘密をしゃべってしまいます。

『サチ録』で、「人類の存亡」という大げさな設定と、実際に起こるほのぼのした日常との落差に笑った人にはぴったりです。敵同士のはずなのに、一緒に過ごすほど妙な友情や温かさが生まれていくところもよく似ています。

3.『まちカドまぞく』

伊藤いづもによる日常ファンタジーコメディです。ある朝突然、魔族の力に目覚めた女子高校生・吉田優子は、魔法少女を倒すという一族の使命を背負うことになります。

しかし優子はどう考えても強そうには見えず、魔法少女の千代田桃を倒すどころか助けてもらうこともしばしば。敵同士のはずだった二人は、いつの間にか一緒に買い物をしたり食事をしたりする関係になっていきます。

『サチ録』で、天使と悪魔という対立する立場のキャラクターが、肩書きを忘れて普通に暮らしているところが好きだった人におすすめです。「世界の運命」という大きなテーマを抱えながら、日常の小さな幸せを大切にしているところも共通しています。

4.『魔王城でおやすみ』

熊之股鍵次によるファンタジーコメディです。魔王にさらわれた人間の姫・スヤリスは、魔王城の牢獄へ閉じ込められます。しかし本人が考えているのは脱出でも魔王討伐でもなく、「もっと快適に眠りたい」ということだけです。

理想の寝具を手に入れるためなら魔物の素材を勝手に使い、城内を自由に歩き回る。魔物たちは人質であるはずの姫に逆に振り回され、次第に彼女の世話係のようになっていきます。

『サチ録』で、大人や人外の存在を平然と振り回すサチの強さが好きだった人には特におすすめです。子どもっぽく自由な主人公と、彼女に困らされながらも結局面倒を見てしまう周囲の関係が楽しい作品です。

5.『よつばと!』

あずまきよひこによる、元気いっぱいの少女・小岩井よつばの日常を描いた漫画です。よつばにとっては、スーパーへ行くことも、雨が降ることも、近所の人と遊ぶことも全部が大事件。大人なら見過ごしてしまうような出来事を全力で楽しみます。

天使も悪魔も世界滅亡も登場しませんが、子ども特有の予測不能な発想によって周囲の大人たちが振り回される面白さがあります。そして大人たちは困りながらも、結局よつばを温かく見守ります。

『サチ録』で一番好きだったのがサチ自身のキャラクターや、小学生を中心に大人たちまで巻き込まれていく日常ならおすすめです。くだらない一日が、あとから振り返ると大切な思い出になっているという温かさも感じられます。

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まとめ

『サチ録~サチの黙示録~』は、茶んたによる天使×悪魔×クソガキのホームコメディです。人類の存亡を決める「人間神判」の代表に選ばれた6歳の上野サチを観察するため、天使代表ランと悪魔代表ボロスがやって来たところから、3人の奇妙な共同生活が始まります。

使命から始まった偽物の家族が本当の家族へ近づいていく物語なら『SPY×FAMILY』、壮大な設定とゆるい日常のギャップなら『姫様“拷問”の時間です』がおすすめです。敵同士なのに仲良くなっていく『まちカドまぞく』、自由すぎる主人公に周囲が振り回される『魔王城でおやすみ』、子どもを中心とした日常の楽しさなら『よつばと!』も相性のいい作品です。

人類を存続させる価値があるのかという壮大な問いに対して、『サチ録』が見せてくれるのは、誰かとご飯を食べたり、運動会を楽しんだり、風邪を心配したりする小さな毎日です。サチ、ラン、ボロスの騒がしくて温かな共同生活をもっと見ていたかった人なら、今回紹介した5作品にも笑いながら大切にしたくなる日常が待っています。

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